この写真はシルクカシミアTAOストール (シルク70%カシミア30%)
純粋な本能の色・魂の本能の色・自立のピンクグループ
左から
SAKURAHANA 色・KAGUYA 色・MANA 色・POISON 色・WOO ME 色
Exhibition用のTAOストールの色染めを一区切り。
まだ色止めや仕上げの工程作業がが50枚ほど残っているし、麻のストール
の染めも数枚ほど残っているが、TAOストールは色数も多く、染め工程が長
く時間も気力も要するので、TAOストールの色作りは、一番の関門。
本日、WOO ME色軍のPOISON色を染めて一区切り。なんだかホッとして、
身体中の緊張感が緩んで軟体動物のようになっている。
指先から緊張という糸が何本も抜けていくような不思議な私になっている。
あれから〜
2016年、年初から始まった大きな転換期。師匠の染めの乱れを、何とか
立て直そうと試行錯誤が始まった。2013年5月にくも膜下出血で倒れた
師匠、3度の手術で蘇り、リハビリを兼ねながら、健康具合を配慮しながら
一緒に染め、覚悟はしていたものの、突然、その健康上の不具合が染めに
大きく出た時は混乱した。
2016年は、春のExhibitionを終えた後は、ずっとストールの直しをしたり、
研究などに費やし、2017年から心機一転、自ら一人で染める覚悟ができ、
最初に染めたのが一番左の色。
ネオンのような艶やかなマゼンタ色のストール。WOO ME 色。
WOO ME(うーみー)色は、umu-wakaで初めての英語の色名をつけた色。
umu-waka時代は、この色が安定しなくて四苦八苦していた色だったが、
それが、自身一人で染めたら、すんなりと染められた色。
waka-nuditéの最初に決まった色。
純粋な本能の色・魂の本能の色・自立のピンクグループ
この色から始まり、昨晩はこのWOO ME 色の妹分、POISONで終わった。
艶やかなマゼンタで始まり、マゼンタで締めるデビューExhibitionの色。
WOO ME!
WOO ME !を訳すと、私を愛して!と懇願する意味。
色言葉は、誰かに愛を求めるのではなく、自身が自身の溢れる魅力を愛すると。
染め微調整へ〜
ここ数日は、Exhibitionを前に、最後の色微調整の染め。
クリアに明確にしたい、それぞれの色軍。ピンクだけでも数グループある。
まずは、最初に染めたWOO ME色軍。
以前、データを確立したのが、夏の暑い時期だった。
夏の暑く湿度が高いシーズンは、染料の一粒一粒が重くなるので、
冬の乾燥シーズンは、随分、ニュアンスが変わるので、再度、冬用のデータを
確立させながら、そしてまた、色と色との間に、その染料の具合の中に良い色を、
魅力的な色を見つけると、また色数が増えるわけで、、、。
そんなこんなで、染めにのめり込み、軽く12時間を超えてもハイテンションで染めていた。
食事をすることも、トイレに行く時間さえも、勿体無くて。
身体の中身と外見がひっくり返る、体の皮膚がひっくり返るような、
そんな感じで前のめりで染めていた。
WOO ME組、若返りの緑、青蓮組。奄宇海(おうそらうみ)色と。。。
それぞれの色の中に入りながら、色言葉を聞き、その色が最初に生まれた時のことを思い出したり。
染めは深夜まで快調に。
まだ、色止め仕上げを終えていないストール達が、40数枚あるので、
そこへまた新しく染める本数が増えると、Exhibitionに間に合わないので、
TAOストールは、このPOISON色を2枚染めたら閉めようと。
色微調整の染めを繰り返し、深夜2時。干したストールを取り込もうと外に出ると
、ストールは凍り、紙のようにパキパキになっていた。
マイナス3度ですもの。川沿いですもの。。。
寒ざらしとまではいかなくても、この凍てついた中で色はクリアになるのかしら?
形状記憶合金のようになったストールに少し手を加えると彫刻のようになった。
あとは、室内で干し、照明の中で色確認をし、朝の太陽の光を待って再度、色確認。
まだまだ染められるような体力?だったので、
麻も染めようかと思ったけれど、この中毒症状を抑え、午前4就寝。
朝陽が登り、全ての色確認。
全体が出来上がっていた。まだまだ染めたい色はあったけれど、
一枚しか染めていない色もあったけれど、アトリエのストールを見渡すと、
すごい枚数、すごい色数になっていることに気づく。
それぞれの色を見ると、染めた時の心境や、状況を思い出す。
長い時間、長い日々、ずっと染めてきたんだと思うと涙が出た。
一枚一枚のストールが、とても愛おしかった。
相棒のように命を愛おしく思った。
とにかく染めないと何も見えないと、染めていく過程できっと、自身の色のパレットが出来上がる。そこからが始まりだと思っていた昨年の今頃。やっとパレットができあがった。
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