新しいブランド名を、waka_nudité と決め、新しいスタートを決めたのが今年の7月末。
その前の1年半は、umu-wakaの直しや、新しい染め方を研究したり、「間」の時間だった。
waka_nuditéとブランド名は決めたものの、waka_nuditéと決めた背景は、鮮やかにあるものの、
コンセプチャルワークなど、言葉が、waka_nuditéを伝える言葉が明確ではなかった。
しかし、今回は、商業的なブランディングや、アートディレクション、マーケやソースを編集する
ような物作りは、したくないと思っていた。
そう。そして、今回の撮影を終えた時に、何かが見えるような気がしていた。
waka-nuditéのヌード撮影前夜。
当日は、午前5時起き、モデルさんを乗せて京都まで車を走らせるのに、往生際悪く、
撮影用のストールを染め続け、午前0時になってもまだ染めていた。
ストールと裸体の写真は、umu-waka時代から、ずっと撮りたいと思っていた。
そのあるイメージ。この数ヶ月、そのイメージを具現化するように色を染め続けていた。
染めて生まれ出る色たちが揃っていくとニュアンスが見えてくる。
そして、撮影日を明日に控え、こんな色もあんな色もと、ますます貪欲になり、
それとともにドキドキが増して行き、胃が痛くなり、最後は吐いた。
思えば、21歳で独立したばかりの頃、雑誌のスタイリスト&簡単なヘアメイクの仕事も
レギュラーでしていたこともあり、初めての撮影ではない。そう自身に言い聞かせても、
ドキドキが止まらず、準備を終えて午前2時半、アトリエのソファーで仮眠を取ろうとするが、
自分の心臓の鼓動でソファーまで揺れ出し眠れない。
あまりにも揺れるので、地震が起きているのかと思ったほど。
このドキドキ感は、どこから来ているのだろうか?
今回、waka_nuditéは、人生をかけたリスタートだなんて思っていない。
waka_nuditéは、余分なものを削ぎ落とした、自身のソースと繋がったシンプルなもので
ありたいと思っている。
umu-waka立ち上げ時は
人生を、命を賭ける覚悟だった。それも、まるで片道切符だけを持って、走り切るというど根性
で力んでいた。そして使命感を持って、色んなものを背負って、身震いしながら立っていた。
また、今までのプロデュースのノウハウを持ってブランディング、編集、商業的な方向性を
持っていたumu-waka。
今回のwaka_nuditéのスタートとは、全く違う。
その色合いをも感じていた。
同じスタートであっても、掛け算と、引き算の違いのような。
撮影では、私は脱がないけれど、私自身の丸裸を見るようなそんな気がしていた。
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